2021年プロ野球のレギュラーシーズンが終了しました。
少し気が早いですが、セ・リーグ新人王2021の候補をまとめてみました。
特に今年のセ・リーグはこれまでにないくらいレベルの高い新人王争いだと言われています。
私は例年あまり新人王に注目していないのですが、今年はレベルの高い争いということもあり大注目しています。
早く新人王が発表されないかと、毎日のようにワクワクしています。
そんなレベルの高い争いとなっているセ・リーグ新人王2021の候補6選手を見ていきましょう!
セ・リーグ新人王2021の候補6選手
まず、セ・リーグ新人王2021の候補として名前が挙がっているのが以下6選手です。
- 栗林良吏(広島) 投手
- 牧秀悟(DeNA) 内野手
- 奥川恭伸(ヤクルト) 投手
- 佐藤輝明(阪神) 外野手
- 中野拓夢(阪神) 内野手
- 伊藤将司(阪神) 投手
まず6人も候補選手が挙がることに驚きですし、阪神の選手が3人もいることが嬉しいですね。
この中で、新人王に輝く可能性が高いと言われているのが、広島の栗林投手とDeNAの牧選手です。
前半戦の活躍だけを見ると阪神の佐藤選手の独壇場だったのですが、後半戦での大失速がありました。
逆に後半戦で新人王争いに参戦してきたのがヤクルトの奥川投手です。
また、ダークホースとして名前が挙がることがあるのが、阪神の中野選手と伊藤将司投手です。
個人的には阪神3選手の中から選ばれてほしいですし、選ばれる可能性は大いにあると思っています!
それでは、2021年シーズンの各選手の成績等を見ていきます。
栗林良吏(広島) 投手
栗林選手はルーキーイヤーながら、開幕から守護神を任されています。
10月頭の時点で球団新人記録を更新する28セーブを挙げており、シーズン終了時は36セーブとなっています。
- 52登板
- 36セーブ
- 0勝1敗
- 防御率 0.70
比較対象として、阪神・スワレス投手の2021年シーズンの成績は以下の通りです。
- 62登板
- 42セーブ
- 1勝1敗
- 防御率 1.16
スワレス投手と並ぶくらいの好成績を残されています。
これだけの成績を1年目から残すのですから、球はもちろん、気持ちも相当強いものを持っているんでしょうね。
私が思う栗林投手の最もすごいところは防御率です。
阪神ファンの方は、「今年のスワレス投手は打たれていない」というイメージがあると思います。
今年のスワレス投手は、「9回の時点で勝っていたら勝てる」と思えるくらいの安定感でした。
そのスワレス投手よりも栗林投手は防御率が低いのですから、さらに打たれていないということになります。
そう考えると、どの球団の選手も全然打てなかったということがわかります。
たしかに、阪神の選手もあまり打ててなく、「栗林投手が出てくるまでに何とか点数を取ってほしい!」という気持ちになったファンも多いと思います。
栗林投手が出てきたら逆転は難しい、というのが本音でした。
また、新人王投票とは無関係ですが、日本代表として東京オリンピックに出場しクローザーを務めたインパクトも大きいでしょう。
1年目で日本代表選手に選ばれる時点ですごいのですが、それがクローザーとして選ばれたのですから、さらにすごいと思います。
1戦も落とせない試合のクローザーを見事に務め切ったことも、栗林投手がすごい投手であることを物語っています。
解説者からはこのような評価をされています。
- 圧倒的な数字を残している
- 栗林選手がいなければ、チームは最下位の可能性があった
- これだけ失敗しないクローザーを見たのは久しぶりで、チームに安心感を与えた
- 防御率0点台(0.72)というのは驚異的
- 投球内容が素晴らしい
やはり防御率0点台という点を評価されている解説者が多いです。
これだけ投げていて防御率0点台はすごいとしか言いようがないです。
栗林投手がいなければ、チームは最下位だったかもしれないと言わせるほどの結果を残している選手が1年目なのが本当に驚きです。
2015年には、同じクローザーとしてDeNAの山崎康晃晃投手が防御率1.92、37セーブという成績で新人王に輝いています。
数字だけを見ると、栗林選手が新人王を獲得する可能性はとても高く感じられます。
個人的にも1年目でクローザーを任されて結果を出しているというのがすごいと感じました。
毎回緊張感のある場面で投げるだけでもすごいのに、防御率が0点台で1敗しかしていないという点が高く評価されると思います。
チームは惜しくも4位でCS進出を逃しましたが、最後の方までCS進出への望みを繋げたのは、栗林投手の活躍も大きいのではないでしょうか。
牧秀悟(DeNA) 内野手
牧選手は9月29日のヤクルト戦で新人安打記録を塗り替え、シーズン終了時で153安打を打っています。
- 137試合出場
- 153安打
- 71打点
- 22本塁打
- 打率.301
数字だけ見ると1年目の選手とは思えないですね。
1年目から全143試合中137試合に出場しているという数字から、素晴らしい選手だということがわかります。
大きな怪我をせず、大きく調子も崩さずに1年間グラウンドに立ち続けられたということがすごいです。
その上、打率が3割を超えているのですから、打つのがうまい打者ということがわかります。
また、8月25日には70人目75度目のサイクル安打を達成しており、これは新人では史上初という偉業となります。
サイクル安打を記録するのは何年目でも難しいことなのに、それを1年目で達成してしまうのですから、本当に驚きました。
解説者の牧選手の評価はこのような感じです。
- とにかくタイミングの取り方がうまい
- 自分のポイントで打てなかった時でもカバーできる体の強さと技術がある
- ヒットゾーンが広く、広角に打てるのが魅力
打者としての評価が非常に高いため、新人王に輝く可能性は十分ありそうです。
牧選手は1年目とは思えないくらいの貫禄でした。
本当にバットコントロールが良く、打席に立つと何かしてくれるんじゃないか、という期待も大きい選手です。
1年目からこれだけすごいのですから、来年以降はさらに期待が高まります。
筒香選手が抜けて、少し長打が欠けていた印象があったDeNAの打線に長打や得点力をプラスしてくれた選手という印象です。
チームは最下位でしたが、牧選手がもっと成長し、4番に座り続けると打線が活発になり、強いチームになるんじゃないかと予想しています。
来年は牧選手を4番で1年間見たいですね。
栗林投手か牧投手、どちらが選ばれてもおかしくないですし、個人的には二人に新人賞をあげてほしいと思います。
どちらかが特別賞という可能性もありそうです。
奥川恭伸(ヤクルト) 投手
奥川投手は、後半戦で成績を一気に伸ばしてきました。
甲子園のスターが遂に結果を出してきた!という印象でした。
- 18登板
- 9勝4敗
- 勝率.692
- 防御率 3.26
残念ながら2桁勝利とはいきませんでしたが、後半戦の安定は素晴らしかったです。
後半戦で阪神対ヤクルトの試合の時に、先発投手が奥川投手とわかった時点で少し気持ちが下がった阪神ファンもいると思います。
後半戦はとても安定感のあるピッチングをされていました。
佐藤輝明選手と逆で、後半戦に頭角を現してきた投手なので、印象としては良いのかもしれません。
数字だけ見ると栗林投手が選ばれそうですが、チームが優勝しているのがプラス評価となる可能性もありそうです。
優勝したチームの選手が有利になると考えると、奥川投手が筆頭候補になる可能性は高いでしょう。
阪神打線はなかなか奥川投手から打つことができず、抑えられてきたイメージが強いです。
ヤクルトとの最後の3連戦でやっと奥川投手からヒットを放ち、得点を取れたことは阪神ファンとしては嬉しかったです。
ただ、本当に素晴らしい投手なので来シーズン以降も結果を出し続けて、将来的には日本代表のエースになってほしいと思います!
来年はシーズン当初から後半戦のような安定感を出してくれることに期待です。
佐藤輝明(阪神) 外野手
佐藤選手は前半戦終了時点で20本塁打を打っており、このままの勢いでいくと清原さんが持つ新人最多本塁打記録(31本)を塗り替えるとも言われていました。
前半戦の活躍と貫禄は1年目の選手とは思えないくらいで、ホームラン直後のベンチでの佐藤輝明選手の雰囲気や表情に注目していました。

しかし、後半戦に大失速してしまい、新人最多本塁打記録を塗り替えることはできませんでした。
- 126試合
- 101安打
- 64打点
- 24本塁打
- 打率 .238
後半戦では2軍落ちも経験しています。
矢野監督も何とか1軍に居続けさせようという思いだったでしょうが、このまま1軍にいさせても意味がないと判断したのでしょうね。
1軍に復帰してもなかなか結果を出せない佐藤輝明選手でした。
毎打席毎打席、結果を出せない自分に悔しさを感じていることが画面越しでも伝わってきていました。
解説者の評価もこのようになっています。
- シーズン当初は佐藤輝明(阪神)が独走するのかと思ったが、59打席連続無安打など一気にペースダウン
- 59打席連続無安打はあまりにも痛かった。
- 二軍落ちも経験して、試合に出ない日も多かったですし、ちょっとイメージが悪い
- 前半戦の活躍からいけば、佐藤輝明(阪神)がダントツだったと思うが、後半戦にまさかの大失速があり、一気に形勢が変わってきた
やはり、前半戦の勢いのままだと佐藤選手で確実だったが、後半戦の大失速が痛いという評価が多いようです。
しかし、どれだけ不調続きでも、
- 佐藤輝明選手の打席を1打席だけでも見たいから代打での出場を願う
- 甲子園に行った時は佐藤輝明選手の打席を必ず見たい
- ネクストに代打で佐藤輝明選手の姿が見えるだけでワクワクする
このような気持ちになったファンばかりだったと思います。
実際、今年は佐藤輝明選手の名前がコールされた時の歓声が一番すごかったと思います。
60打席ぶりのヒットは阪神ファンだけでなく、ベンチの選手も大いにわいたのが記憶に残っています。
また、10月24日に広島戦で放った24号ホームランは阪神優勝の可能性を残す貴重な一本となりました。
鈴木誠也選手が一歩も動かないほど、打った瞬間それだとわかるくらいの勢いで、阪神ファンは大いに沸いたことでしょう。
本当に嬉しくて、レギュラーシーズン中にホームランを打つことができてよかった、と安堵しました。
その他にも前半戦は佐藤輝明選手の活躍があったからこその成績です。
勝利に貢献したという点からすると、佐藤輝明選手は高評価をもらってもいい選手だと思います。
前半戦を見ると選球眼もいいですし、長打はもちろんヒットも打て、さらに走れる選手です。
バッティングに目がいきがちですが、プロになってから守りだした外野の守備も安定感がありますし、肩が強いのも魅力的です。
佐藤輝明選手がライトから投げるレーザービームは、何度もチームの危機を救ってくれています。
後半戦の成績を見ると難しいかもしれませんが、阪神ファンとしては新人王に輝いてほしい逸材です。
中野拓夢(阪神) 内野手
ダークホースとして名前が挙がるのが、阪神の中野選手です。
今年の中野選手は守備・攻撃共に大活躍でした。
- 135試合
- 127安打
- 36打点
- 1本塁打
- 30盗塁
- 打率 .273
ドラフト6位で入団し、1年目でこれほど活躍してくれるとは、正直誰も思っていなかったでしょう。
シーズン当初は、木浪選手・北条選手とショートのレギュラー争いをしていました。
相手投手によってスタメンが変わるというのがシーズン当初でしたが、それすら懐かしく感じるくらい阪神のショート=中野選手が定着しました。
中野選手はシーズン当初に与えられたチャンスをものにし、長年固定できなかった阪神のショートストップの座を射止めています。
その点を高く評価してもいいという意見があります。
出塁率が高いですし、塁に出ると盗塁ができる選手ですので、相手投手としては嫌なランナーですよね。
CSのファーストステージで中日の大野投手がゲスト解説をされていましたが、1番近本選手と2番中野選手は本当に嫌だったとおっしゃっていました。
どの投手も嫌だったと思いますよ、とおっしゃっていました。
相手の投手に嫌がられる2番になれたという点はすごいのではないでしょうか。
意外と勝負強い面もあるので、チャンスで中野選手に回ってきたときも、何かしてくれるんじゃないか、という期待も持てました。
また、前半戦はエラーが多かったですが、どんどん守備もうまくなっています。
私は難しい当たりを捕るのがうまい選手という印象を持っています。
守備面をどれだけ評価してくれるかで、中野選手の評価も変わってくるのではないでしょうか。
来年は、送球や盗塁された時の捕球などを確実に捕ることなど、今年よりもレベルの高い守備をしてくれることに期待です。
引退を表明された鳥谷敬選手のようなショートストップになってほしいと願っている阪神ファンは多いでしょう。
伊藤将司(阪神) 投手
奥川投手が候補ならこの人も候補に入るだろう!と阪神ファンから声が上がっているのが伊藤将司投手です。
- 23登板
- 10勝7敗
- 完投 1
- 勝率 .588
- 防御率 2.44
伊藤将司投手は1年目ながらローテを守り切り、規定投球回にはわずか届きませんでしたが、2桁勝利を挙げています。
また、23試合に登板し、防御率2.44と奥川投手より好成績を残しています。
そのような点から、伊藤将司投手が新人王の可能性もあると言われています。
ヤクルトが優勝したという点を含めると奥川投手の方が可能性は高いかもしれませんが、伊藤将司投手も新人王に輝くくらいの好成績を残してくれました。
阪神ファンとしては、中野選手と伊藤将司投手の大活躍ぶりは正直驚きました。
まさか1年目で先発ローテーションを守り抜いてくれるとは思っていなかったです。
伊藤将司投手は特別球が速いわけではないですが、毎回安定したピッチングで試合を作ってくれました。
個人的にはシーズンを通して、安心して見ていられる投手No.1でした。
また、シーズン後半には中継ぎでの登板もありました。
どうなるかと思いましたが、そんな不安を吹き飛ばすように、安定した素晴らしいピッチングをしてくれたことも記憶に残っていると思います。
来シーズンも2桁勝利と負けを減らすことに期待が高まります。
新人王は記者による投票で決まる
明確な数字などの基準はないため、これだけの数字を残せば新人王になれる、というものはありません。
しかし、新人王の有資格者の条件はあります。
【新人王の有資格者】
- 海外プロリーグに参加したことがない
- 最初の支配下登録から5年以内
- 投手として前年までの1軍登板が30イニング以内
- 野手として1軍で60打席以内
これらを満たす選手が、新人王の有資格者となります。
この条件を見ると、今年の新人王候補として名前が挙がっている選手全員、新人王のタイトルに輝くことができるチャンスは今年限りとなります。
プロ野球人生において新人王に輝けるチャンスは今年一度限りですので、阪神ファンとしては阪神の選手に輝いてもらいたいですね。
歴代新人王の成績を紹介!今年の候補選手との比較も
歴代の新人王は誰が獲得したのでしょうか?
2020年~2016年の過去5年間を紹介します。

歴代新人王と成績 2020年~2016年
- 2020年 森下暢仁(広島) 投手 10勝3敗 防御率1.91
- 2019年 村上宗隆(ヤクルト) 内野手 打率.231 96打点 36本塁打
- 2018年 東克樹(DeNA) 投手 11勝5敗 防御率2.45
- 2017年 京田陽太(中日) 内野手 打率.264 136安打 36打点 23盗塁
- 2016年 高山俊(阪神) 外野手 打率.275 149安打 65打点 8本塁打
投手を見ると、森下投手が10勝3敗、東投手が11勝5敗となっており、2桁勝利と敗戦数が少ないことが挙げられます。
今年の先発候補投手2名の成績から推測すると、難しいところですが、奥川投手の方が可能性は高いのかな?と思います。
- 奥川投手は9勝4敗と敗戦数は少ないが2桁勝利には届いていない
- 伊藤将司投手は10勝7敗と2桁勝利は達成したが、敗戦数が多く、規定投球回にも届いていない
奥川投手は2桁勝利こそなりませんでしたが、敗戦数が少ないのが好印象のように思います。
しかし、2015年に新人王に輝いたDeNAの山崎投手の例を考えると、投手だと栗林投手が新人王に輝くのではないでしょうか。
野手はタイプにより求められる成績が異なると思います。
村上選手のように4番を打つような野手なら、本塁打の数も大切になってきそうです。
京田選手や高山選手のように1番や2番を打つような野手なら、打率や出塁率、盗塁数なども大切そうです。
野手は誰が選ばれるか本当にわかりません。
中野選手は京田選手の記録を例に考えると、盗塁数は上回っていますし、打点を同じくらいですが、安打数が少し少ないです。
中野選手のような選手はやはり安打数が大事になってくると思うので、そこをどのように評価されるかがポイントになりそうです。
先程も述べたように、新人王に輝くための基準はありませんので、輝くために必要な数字はわかりません。
新人王は投手と野手、合わせて1人ですので、選ぶ方も難しいでしょう。
過去の成績を見た限りだと、今年の新人王はどの選手が選ばれても不思議ではないと思います。
まとめ:セ・リーグ新人王2021の発表に大注目
今年のセ・リーグは新人王がレベルの高い争いということで、例年より注目されているでしょう。
誰が新人王に輝くのか、発表が楽しみですね!
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